プロジェクトを破綻させないための方法を語るシリーズの4回目。
過去3回は以下のようなことを語った。
1.ゴールをとにかく小さくする
2.メンバの本当の気持ちをできる限り把握する
3.メンバの本当の状況をできる限り把握する
今日はプロジェクト管理において超基本的なことをピックアップ。
4.プロジェクトに関連するタスクを余すところなく可視化する
プロジェクトの初期段階では、必要なタスクをもれなく洗い出し、そのタスクをこなすのに必要な作業工数を見積もり、期限日を決めて、担当者をアサインする工程がある。
今回は、その「タスクの洗い出し」に関連した内容だ。
タスクの洗い出しをやる上で、大事なポイントがいくつかある。
まず、洗い出し作業ではそのタスクが本当に必要かどうかは判断しないこと。
タスクの洗い出しは、「これ必要かも?」ぐらいの感じのものでもいったん検討のテーブルにあげる作業だ。
それが必要か判断するのは、タスクを洗い出す人がする必要はない。
洗い出しにはあまり時間をかけずに、思いつくものをいったんそのまま出してしまおう。
もし過去に類似のプロジェクトをやったことがある場合、当時洗い出したタスクをそっくりそのまま流用してもよい。
その方が洗い出す手間がはぶける。
洗い出したタスクの必要可否判断はその作業の後で行い、不要であれば「対応なし」でクローズすること。
不要だからと言って、検討のテーブルにもあげないということはしない。
不要なら「対応なし」でクローズし、検討した結果を残しておく。
その記録がないと、後になってそのタスクが必要そうになったとき、一度検討していて結果やらないと判断済みなのか、そもそも検討してないのかがわからないからだ。
必要可否判断を終えたタスクは、すべて誰もが見えるような状況にしておくこと。
必要と判断したものも、不要なものもすべて可視化し、後から検索して詳細が見れるようにしよう。
プロジェクトは長い期間にわたって進んでいくので、一度検討して判断された内容は、時間が経ったのち「あの件、どーなったっけ?」ということがある。
人間の記憶はあいまいなもの、という前提ですべての検討事項は記録しておく。
そして、必要なときに検索して取り出せる状況にしておく、というのが望ましい。
それを実現するためのツールはあった方がよい。
あっしはこれをBacklogで行っている。
タスクの管理と検索ができるので便利だ。
以下を参考に、googleスプレッドシートにタスクを洗い出して、Backlogに一括登録することもできる。
タスクの洗い出しは、プロジェクトの初期段階でいったん行うが、そのときやって終わりではない。
プロジェクトが進んでいくと、必要なタスクが新たに発生することもある。
その場合は、発生した時点で検討のテーブルに上げ、必要可否を都度判断する。
タスクの発生は、プロジェクトが終わるまで起こりうると考えておこう。