前回のエントリからさくっと半月が経過。
仕事に追われて、ブログの更新がすっかり止まってしまった。
6月に入って久々に落ち着いた週末を過ごしているが、週明けからまた忙しくて余裕のない日々が続く。
こんな働き方、久々だな。
更新してない間、それはそれはいろんなことがあった。
何があったかと言うと、プロジェクトの見事な破綻の数々だ。
そう、このブログの恰好のネタになる出来事が立て続けに起きたのだ。
あっしはその事態の収束のため動き、毎日忙しくしていたというわけだ。
破綻の要因はさまざま。
今日はそれをさくっと紹介しよう。
- クライアントの追加要望を受け続けて終わりのない作業を続ける
- 負の遺産を引き継いだ担当が責任転嫁を繰り返してクライアントとトラブル
- プロジェクトが破綻した理由を「仕事が忙しかったから」と言い訳する
- まとめる
クライアントの追加要望を受け続けて終わりのない作業を続ける
プロジェクトで何をやって、何をやらないか。
これを決めて、最後まで制御しきることがプロジェクトにおいて重要なことである。
ところがプロジェクトの途中でクライアントの要望というのは、往々にして変わる。
あれもやりたい、これもやりたい。
思い付きで言いたいことを言い、請け側はその要望にちょくちょく振り回される。
クライアントとは実にわがままな存在だが、クライアントとはそういうものだ。
その上でプロジェクトを制御することのほうが重要なのだ。
リリース直前に「これを追加してほしい」という要望がくることは本当によくある。
プロジェクトマネージャは、その対応の判断にせまられる。
今回破綻したプロジェクトの1つは、その判断をせずに、クライアントの追加要望を「言われたからやらないといけない」と思い込み、引き受け続けてしまった。
引き受けるから、クライアントも「やってくれるんだ」と思い、さらに追加要望を出す。
こうして、終わりがないプロジェクトができあがる。
終わりが見えないプロジェクトは、プロジェクトではない。
プロジェクトには予算があり、その予算は有限である。
終わりを決めずに、人が動き続けると、いつか予算をオーバーしてしまう。
終わりの制御ができないと、プロジェクトはいつまで経っても終わらない。
クライアントの要望は尽きないものだ。
その気持ちは汲むとしても、それを今やるのか?という判断は入れないといけない。
進行中のプロジェクトに予定外のものをいきなり入れると、前提が崩れ、全体への影響を見直さなければいけなくなる。
その作業は、プロジェクトの終盤になればなるほどインパクトがある。
「いまやっているものが終わってからにしませんか?」
この一言が言えれば破綻せずに済んだのに。
負の遺産を引き継いだ担当が責任転嫁を繰り返してクライアントとトラブル
他人が書いたプログラムを引き継ぐことは、この業界で仕事をしていればよくあることだ。
その中身がぐちゃぐちゃで、他の人がメンテすることを考慮してないようなものだと、「ひどいもんだ」とため息をつく。
そして「いつか書き直したい」と誰もが思うものだ。
それが実行されることはほぼないが。
引き継いだコードがひどいもので、それでメンテに時間をとられることになれば、文句の1つでも言いたくなる。
そこまではまあ、気持ちはわかる。
しかし、そのプログラムが原因でトラブルが発生した場合、いまの担当者が責任をもって対応しないといけない。
その責任を自分以外の人に転嫁し続け、その不誠実な態度にクライアントを怒らせてしまったのが2つの破綻プロジェクトだ。
「前任はこのように言っています」
「この処理はこういうことだと思います」
一見、普通の対応をしているように見えるが、担当者の発言にしてはなんだか物足りない。
どこか他人事のように聞こえるのだ。
クライアントからすると、発注先で誰が担当になろうがどうでもよい。
ただ仕事さえちゃんとやってくれれば。
それを、自分には責任がないような言い方をされると、クライアント側は不安になる。
しっかり引き継いでおけよ、ということになる。
仕事を引き継いだときから、その仕事のすべて責任を持つ覚悟が必要だ。
過去の経緯を知らなくても、いま起こっている問題は、今後どうするか?自分だったらどうすべきだと思うのか?を考えるべきだ。
負の遺産だからと、いつまでも逃げていては何も始まらない。
真摯に向き合い、これからどううまく付き合うかを考えるのが担当者の責任である。
プロジェクトが破綻した理由を「仕事が忙しかったから」と言い訳する
忙しくなかったらうまくいった、とでも言うのだろうか。
こんな言い訳、もはやプロジェクトなんてまかせてはいけないレベルだ。
過去にも書いたが、忙しいは言い訳にならない。
こういう言い訳をする人は、物事を自分で制御することができないということだ。
できないのか、やらないのか。
いずれにしろ、プロジェクトをまわす役割としてはふさわしくない。
まとめる
プロジェクトが破綻すると、その事態の収拾に追われることになる。
そこに費やす時間は何の利益も生まないので、やっててとてもむなしい。
しかし、ちゃんと収束させられると、それはそれで達成感はある。
今日紹介した破綻プロジェクトはまだ続いている。
きっちり終わらせて、おいしい酒が飲みたい。