あっしはいま、会社を辞めてのんびりと引越し準備をする毎日を過ごしている。
最近しみじみ思うのが、ずっとIT業界で食ってきたあっしは、今後もきっとITで食っていくんだろうな、ということだ。
windows95の登場をIT普及のトリガーと考えるなら、今年で22年が経過する。
その間に携帯電話が普及し、オフィスにはpcが1人1台が当たり前になった。
ITがビジネスを劇的に変えて、ITエンジニアが重宝されるようになった。
あっしも、その恩恵を受けている存在だ。
ITがすっかり普及し、誰もがその利便性を理解しており、利用が当たり前になったという見方もある。
しかしそれはITを知っている者の感覚であり、実態はまだまだという印象があっしにはある。
日本にこれだけITが普及してもなお、あっしのような人間が役に立てる舞台はあると思っている。
なぜそう思うか。
あっしも20年近くITとともに生きてきた人間であり、これまでいろんな仕事をやってきた。
しかしよくよく考えると、どんな仕事をしていても変わらずやってきたことがある。
それは、ITを知らない人に教え続けてきたことだ。
この需要は、今後もきっとあるはず。
これを説明するために、3つの観点から述べてみる。
ITを触りまくってきたのは30代後半から40代
先にも述べたが、日本でpcが普及しだしたのが1995年。
飛びついたのは当時の若者だ。
あっしもここに含まれる。
この時期にあっしはITにどっぷりとはまった。
それは単に「ITでどんなことができるの?」という好奇心からだったような気がする。
最初は難しかったが、好奇心がそれを上回り、自分で調べたり、詳しい友達に聞いたりして身につけていった。
ITの何が魅力だったのか?
当時の状況を振り返り、思いつくまま箇条書きにしてみた。
- インターネットで情報を好きなときに見ることができた
- ネット掲示板とチャットで友達とやり取りができた
- メールで連絡を取ることができた
- 携帯でもメールが使えるようになった
- CD-RでCDのコピーができた
- プログラムを書いて動かすことが出来た
- ホームページを作成して公開することができた
- pcで音楽を作ることができた(DTM)
今となっては当たり前すぎることばかりだが、当時はちょっと前まですべてできなかったことだ。
それぞれできるようになるには、それなりにハードルはあるのだけれど、若者には時間がたっぷりある。
いったんpcとソフトを揃えてしまえば、後は通信料以外ほとんどお金がかからない。
あっしにとっては、こんなに魅力的でリーズナブルなおもちゃは他になかった。
学生時代のあっしにとってはおもちゃだったが、ビジネスの世界では革命が起きていた。
ITはビジネスを変える。
みんながこぞって使うから、自分も使わないわけにはいかない。
仕事において、ITを使いこなすことは必須スキルの世の中だ。
結局生きていくためには、ITをツールとして使いこなすことが求められる。
あっしは学生時代からITに触れていたので、社会に出てから特に苦労はしなかったが、
あっしの上の世代、いまの50代~60代の人たちにはわかってない人が多い。
20代の頃は、おじさんたちにpcのことをよく聞かれたもんだ。
では逆に、下の世代はどうか?
いまの20代はスマホの利用がメインだ。
スマホは触っていれば、子供でも直感的に使い方がわかってくる。
ITのことを知らなくても使えてしまうほど、使いやすくなっている。
あっしから見るとスマホはITツールだが、それをITツールと認識して使っている人は少ないだろう。
いまは、あっしが若い頃に経験したようなハードルがほとんどないまま、ITを利用できるようになった。
携帯電話がpcと同等の機能になってしまったいま、pcを使う人が少なくなった。
いまの20代前半の若い人たちは、いきなりスマホに触れているので、pcをほとんど触ったことがない世代だ。
実際にexcelを使ったことがない若者が社会に出てきている。
内輪だけで盛り上がるための写真をsnsに投稿して炎上するのも、いまの若者が中心。
ネットがどういうものがわかっていれば、そんなことをする気もおきないはず。
以上のことを踏まえると、黎明期にITにもまれた30後半~40代は貴重な存在だ。
ITの酸いも甘いも知っているこの世代が、これからの時代ITを使ってどんなことができるか、どうすればそれが実現可能か。
この世代なら、バランスの良い判断ができそうな気がする。
ITにはそもそも向き不向きがある
あっしの世代でも、ITに詳しくない人がいる。
この人たちはpcは普通に使えるが、利用はネットとメールだけに留まっていたりする。
ITの仕組みまでは興味がない、だからわからない、ということなのかもしれない。
ITには向き不向きがある。
これは事実としてあると思う。
なぜ向き不向きが存在するのか?というのは説明できないが、似たようなものに文系、理系という区分けがある。
理系は数学が得意。
文系は不得意。
それに近い感じだ。
ではITに向いている人、向いてない人とはどんな人なのか?
あっしの考えで言うと、「ITでビジネスできるかどうか?」で分けられる。
ビジネスでITを扱うとなると、その仕組みに対して責任を負うことになる。
仕組みに異常が発生すれば、それを解決しなければいけない。
そういう能力が求められる。
プログラマは当然、ITに向いている人の職業だ。
一説によると、プログラマに向いている人は4割と言われている。
プログラマーは適性(向き不向き)で9割決まる | SE年収1000万までの道のり
ITを生業にしていない人、例えば営業などは仕事のやり方がそもそも違う。
ITはロジックを積み上げる作業なのに対し、営業は人の心を揺さぶってなんぼ。
実際に話をしてみてわかるが、営業マンと話をすると、ITに疎い人はたくさんいる。
しかしビジネスの世界なら、営業でもITを駆使しないと生き残れない。
使い方がわからないので、やはり聞かれるわけだ。
同年代でも、職種が違えばその人たちの役に立てる。
ITにはすごい地域格差がある
最近は地方にもIT企業が多くなったが、以前ITの9割は東京に集中している、と言われている時期があった。
最近でも9割は関東に集中しているようだ。
http://nais.kcg.jp/wp-content/uploads/2014/11/Vol8_009-019.pdf
こういった現状は、地域にIT格差を生んでいる。
東京で普通に行われていることが、地方ではまったく進んでないことも多い。
これは、あっしが地方に移住を決めた理由でもある。
世の中クラウド化が進み、どこにいてもビジネスできるようになった。
しかし、地方はITへの理解が進んでいない。
理解してもらうためには地に根付き、時間をかけて説明する必要がある。
ITに触れる環境が整っていても、ITにどんなメリットがあるかわかっていないと手を出すことはない。
ネットで情報格差がなくなったといっても、その情報に価値を見出せなければ意味がないのだ。
それをわかっている人間が、そばでITの使い方を教えてあげたり、ITを利用したビジネスを提案する。
それを実現する方法も知っている。
こういう存在はどこでも重宝されるのではなかろうか。
あっしは地方で、そういう生き方を選んだ。
大変だろうが、東京より競合が少なく、開拓し放題だ。
やりがいがある。
まとめる
改めて書いてみると、ITを説明するだけで一生食っていけそうな気がしてきた。
salesforceという武器を手に入れて、それが実現できそうな気がしている。
ITの理解は進んでないけど、salesforceはもっと知られていない。
それがどれほどの価値があるか知られてないうちに、あっしはせっせとtrailheadに励むとしよう。