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【32日目】仕事で確実に成果を出すための10個のやり方(5)[最終回]





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「仕事をする」のではなく、「成果を出す」ために意識すべきこと。

今日が最終回。

 

まずは、これまで紹介した8個のやり方をおさらい。


1.仕事の要素を意識する
2.仕事の目的を意識する
3.成果物はすぐに提出せずに寝かせる
4.プロトタイプを作っていったん依頼者に見せる
5.自分がやったことをまわりにアピールする
6.自分の上司や同僚ではない人にアピールする
7.誰がするべき仕事かを判断して、その人に振る
8.利用可能なすべてのリソースを把握しておく

 

今日は最後の2つを紹介する。

特にこれから紹介するものはおすすめなので、ぜひ実践してみてほしい。

 

9.自分が持つ情報はすべて共有し、検索可能にしておく

前回「8.利用可能なすべてのリソースを把握しておく」では、利用可能なリソースには「情報」があると説明した。

そして、それは共有されていないと利用可能にはならないことも。

 

自分が握っている情報についても同じことが言える。

情報は、みんなが見えるところに置いて初めてみんなが利用可能になる。

自分しか知らない情報があれば、それは積極的に共有するようにしよう。

 

共有しておくメリットはたくさんある。

1つは情報損失のリスクヘッジ

 

あなたがもし明日事故にあって、意識を失い、身動きが取れないほどのケガを負ってしまったら?ということを考えてみよう。

あなたしか知らない情報で会社の業務が一部まわっていたのだとしたら、業務が止まってしまうリスクがある。

その可能性はいつだってある。

そう考えると、自分が持っている情報はすべて会社に置いて帰ることが望ましいのだ。

 

他には、責任回避のリスクヘッジがある。

 

情報には、時間と言う概念がある。

ある時期を過ぎると、とたんに価値を失ってしまったりする。

そういう情報は、適切なタイミングで適切な場所に届けられなければならない。

 

例えば、ある営業担当が顧客企業を訪問したときに、そこの社長からある相談を受ける。

「次にこういう商品を売り出そうとしてるんだが、何かいい方法はないか。きみの意見を聞かせてくれ」

このやり取りについて、その営業担当は新商品について軽く意見を求められただけだと思い、その日の営業日報に記さなかった。

その後も何度か社長を訪問したが、そのとき話した商品の話はなかった。

 

しばらくして、ある日その顧客企業から新製品の発表があった。

多額の宣伝費をつぎ込んだ大々的なアピールで、認知度はアップし、商品はヒットした。

それを見たその営業担当は、あの商品だ、と思った。

 

当然、営業担当は社内で詰め寄られる。

知らなかったのか?と。

営業担当は「実は。。」と切り出す。

 

このケースの場合、その営業担当が会社に多大な機会損失を与えたと思われても仕方がない。

その情報は営業担当だけが握っていたため、会社はどうすることもできないのだ。

 

情報というのは、1人で握っているとみんなが利用できないだけでなく、それが大きな機会損失を引き起こす可能性がある。

情報の価値をどう感じるかどうかは人それぞれ。

組織の人間であるのなら、それを1人で勝手に判断してはいけないのだ。

 

そもそも会社の活動で得た情報は、会社の資産であり、それを個人が握るということはあってはならない。

共有をしないということは、故意でなくても、会社に損失をもたらす危険があると考えていたほうが良い。

 

もう1つメリットを付け加えよう。

これは最初に言ったメリットと似ているが、辞めるときに引継ぎがいらない、ということである。

いままさに転職しようとしているあっしがこのメリットを享受している。

 

自分が持つすべての情報が共有されている状態であれば、わざわざ時間を取って引き継ぎ作業をすることはない。

「わからなくなったら、ここを見て」

これで終わりだ。

 

あっしの会社は「Backlog」というプロジェクト管理ツールを使っている。


課題管理、ファイル管理、git、subversionwikiガントチャートなどの機能があり、すべての業務をこのサービスに集約させるようにしている。

もちろん検索機能もついているので、「わからなくなったら、ここを見て」で終わりだ。

 

そのためには、普段から情報をここに溜め込むようにする必要がある。

あっしは、やったことすべてをBacklogに残すようにしている。

自分だけが抱える情報は完全に0にして、毎日帰宅するようにしている。

 

ポイントは、あんまりきれいにまとめないことだ。

wikiはストック情報を溜め込むツールだが、そういう情報は古くなり、のちのちメンテが必要になるので利用していない。

 

課題管理機能では、課題を作成するとそこにコメントをつけられるので、そのときあったことをログのようにコメントを残している。

時系列でコメントが残せるので、最新情報はどれかすぐわかる。

コメントに他の課題番号を登録すると勝手にリンクがつくので、他の課題との連携も可能だ。

 

共有を実現するためには、こういったツールがかかせない。

ツールを使いこなして、がんがん共有していこう。

 

10.組織の中の出来事を常に一歩引いて考える

最後10個目は、やり方というより意識の話。

 

会社と言う組織にいると、往々にしてその組織に染まる。

視野が狭くなり、世間とのギャップが大きくなる。

大きい会社だと、それが部署と言う単位でも起こることがある。

 

セクショナリズム」という言葉がある。

セクショナリズム - Wikipedia

セクショナリズム(英: sectionalism、部局割拠主義)とは、集団・組織内部の各部署が互いに協力し合うことなく、自分たちが保持する権限や利害にこだわり、外部からの干渉を排除しようとする排他的傾向のことをいう。官僚制における逆機能の一つとして指摘されたもので、組織内部の専門性を追求しすぎた結果起こってくる機能障害である。

長く組織に所属しているだけで、自分が気づかないうちにこの影響を受けているものだ。

これは誰がということではなくて、有名大学を出たエリートだろうが、大物官僚だろうが関係ない。

ときどき報道される大企業の不祥事や政治家の汚職というのは、大抵こういうところから起こる。

これはもう、組織の人間である以上そういうものだと思ったほうがよい。

 

あっしがここで言いたいのは、そのリスクを踏まえたうえで、セクショナリズムを回避するように常に意識しておくことが大事、ということだ。

 

会社には「異動」というのがある。

これは一種のセクショナリズム回避策になるが、あっしの見立てではちょっと弱い。

それよりも、会社という箱の影響の方が勝ってしまう。

それに自分の意思で決まるものでもない。

 

最も効果的なのは「定期的な転職」だ。

あっしの転職も、これがすべてではないが、この意識の下にある。

しかし転職には、大きな環境変化を伴う。

リスクもあるので、進んでやるという発想にはなかなかならないだろう。

 

転職せずとも、セクショナリズムを回避する方法はある。

それは、常に会社での出来事を一歩引いてとらえてみる、ということだ。

 

ある問題を解決するのに、部署のみんなは同じ事を言ったとする。

そこに簡単に賛同してしまうのではなく、いったん疑ってみるのだ。

本当にそれでいいのか?と。

 

あっしは以前、こういう経験したことがある。

 

開発部に所属していたときのMTGの場面。

その頃運営していたwebサイトをデータセンタからクラウドに移行したばかりの時期で、クラウドサーバの稼動がちょっと不安定なことを話題にしていた。

そのとき、あるエンジニアがこういった。

 

クラウドプラットフォーム側に障害が起きたらこっちはどうしようもない。でも何か言われたらそのサービスをやってる会社の名前を出せばいいよね。有名だし

この言葉に、みんなが大声で笑いながら賛同していた。

 

あっしは違和感を覚えた。

サイトでビジネスをしている以上、障害が起こるのはしょうがないと思う。

それがデータセンタだろうがクラウドだろうが可能性は0ではない。

 

ただ、何か起こってもその有名な運営会社の名前を出せば納得してもらえる、という発想は正気か?と思った。

それに同調する開発のメンバー。

あっしは、そのクラウドを採用した開発部に責任があるのでは?と思ったが、そこまでの事態にならなければ別に問題ない、とも思っていたので何も言わなかった。

 

いまの時代、ビジネスでクラウドを利用しないというのはありえない。

と同時に、未だにITへの理解が進んでない世の中だとあっしは思っているので、社内で理解が進んでいないのなら、説明しておく必要がある。

 

ITビジネスには障害というリスクと常に背中合わせだが、そこから産み出される価値というのはそれを超えて有り余る。

そういう舞台でビジネスをしているのだということを理解してもらっているのであれば、何かあっても運営会社の名前なんか出す必要はない。

そういうもんだから、そのときのために備えておこう。

そういう話し合いで済むはずだ。

 

このように一歩引いてみて、自分なりに考える癖をつける。

そこから何もしなくてもいいので、簡単に同調しないようにしている。

 

ただ、セクショナリズムの回避は基本的に難しい。

一歩引いて考えるのは有効だが、長い年月同じ場所にいるとそれも難しくなってくる。

 

だから、なるべく外の世界に触れる機会を作るようにしよう

例えば、学生時代の同級生に定期的に会うとか、休日はどこかのサークルに入って違う活動をするとか。

ネットの世界でもいいと思う。

会社とは違う組織にも入ることにより、偏った考え方は幾分ならされる。

ただ会社に所属する時間の方が圧倒的に長いので、これも効果は限定的かもしれない。

 

やはり環境そのものを定期的に変えるのが1番効果がある。

そのためには「転職」しか思いつかない。

 

あっしは以前SIerにいたが、そこで数多くの現場を経験した。

同じ会社に所属していながら「転職」するかのように環境も仕事も変わっていった。

環境が数ヶ月ごとに変わるので、結果的にどこかに染まるということはなかった。

それがSIerにいた頃の数少ないメリットだった。


「転職」という解決方法をゴリ押しする気はない。

しかしあっしの統計上、同じ会社に5年もいるとほとんどの人がセクショナリズムを発動する気がしている。

 

あっしはそうならないように気をつけてはいるものの、本当のところは自分ではわからない。

ときどき学生時代の同級生を飲んだときに、自分の偏った発言を指摘されて、はっとすることもある。

知らないうちに、蝕まれていくものだと思っている。

 

だから、自分自身をならすためにも、転職することは常に意識にある。

あっしの中で、5年というのはそういう区切りだったりする。

ひとつの参考にしていただければ。

 

似たようなことを松田公太氏が語っているので、こちらも。 

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まとめ(やっと)

勢いで始めた「仕事で確実に成果を出すための10個のやり方」シリーズだったが、いかがだっただろうか。

これはすべてあっしが実践している方法で、どこにでも通用するやり方だと思っている。

特に今日紹介した「共有」については超絶おすすめ。

いま自分ひとりで抱えている情報があれば、明日から会社に残していってみては。